借地権を売却

借地権を売る場合、地主に買ってもらえれば一番いいようにも思えます。しかし、地主はまず応じないでしょう。借地契約が満了すれば自分のものになるのにわざわざお金を用意して買ったりはしないものです。地代を受け取っていたほうが楽です。また、仮に売買契約が成立したとしても更地にして返還する必要が生じてくるため、手元に残るお金は少なくなってしまいます。

借地は第三者に売却することになることと思いますが、借地を売却する場合はもちろん地主の承諾が必要です。借地権価格の10%が目安です。しかし、地主との交渉も繊細で難しいものになると思いますし、借地権の売却もすぐ決まるものでもありません。そして、何より借地権の売買においては売却価格の予想がつきません。

借地権の相続トラブルにおいて問題になるのが借地権の価格です。よくいう借地権価格というのは、土地の値段に借地権割合を掛け合わせただけのもので、借地権の市場価格ではなく相続税算出のために導出されたものにすぎないのです。

借地権を相続した場合には、借地権買取業者への売却も考慮にいれるべきです。そうすれば、相続手続の早い段階で借地権が現金化され、相続トラブルの原因が一つ減ることになるのです。相続財産の評価の問題は、相続時にはいつもつきまとうものなのです。

借地権を売却する場合にも、専門家への相談は必ずすべきです。

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相続人が使う

次に問題になるのは、借地を相続人が使うかどうかです。借地を使う場合も建物をそのまま使うか建て直すかという問題があります。そのまま使う場合は建物の登記を変え、地主に借地契約の名義を変更してもらいます。この際、名義変更料などは一切必要ありません。

では、建て直す場合はどうでしょうか。こちらは地主に承諾料を払う必要が出てきます。新築建物の使用目的や大きさがほとんど同じであれば、更地価格の2%から5%が承諾料の相場です。これは大規模な改築をする場合にも同様です。しかし、それまで親が住んでいた場所をアパートにして賃貸に出すといった場合はどうでしょうか。この場合ももちろん承諾料が必要ですが、少し高くなります。更地価格の10%から15%が相場となります。また、被相続人が借地契約したのが平成4年8月以前だと、問題が少し複雑になります。使用目的や規模が同じであっても、木造住宅が鉄骨造になる場合等であれば、高い方の承諾料が必要となってきます。

地主が承諾してくれなくとも裁判所に地主の承諾に代わる許可を求めることができます。しかし、これからさきも借地を使用するのであるからできれば地主と裁判沙汰になるのは避けたいところです。専門家であれば、地主との交渉の経験も豊富でトラブルが発展していくのを避けてくれます。借地を自分で使う場合であっても専門家に相続すべきだといえます。

誰が相続する?

まずは、建物の登記名義人、借地契約の確認です。契約書が残ってない場合にも地代を払っているならば借地権は存在しています。しかし、地代を払っていない場合はどうでしょうか。この場合使用貸借権と判断され、被相続人の死亡とともに土地を使用する権利は消滅してしまいます。これは契約書が残っていても同様です。地代を継続的に払っていたかが問題なのです。

借地権の存在を確認してはじめて借地権の相続です。地主の承諾が借地権の譲渡には必要ですが、相続によって借地人が相続人に変更された場合には地主の承諾は必要ありません。遺贈ではなく法定相続人による相続の場合です。ときどき地主が名義書換料などを請求してくる場合がありますが、払う必要はありません。また、法律上の義務ではありませんが、地主との関係を良好にしておくために、相続により相続人が借地権を承継したことだけは通知しておくべきです。建物の移転登記は必要です。

では、借地上の建物が本来の相続人以外の者に遺贈されたらどうなるでしょうか。こちらは地主の承諾が必要です。承諾料の相場は、借地権価格の10%前後です。それぞれの土地に借地権割合が設定されているのでそれにより借地権価格が分かります。住宅街で60%から70%くらいです。地主が承諾してくれなければ、裁判所へ地主の承諾にとって代わる許可を求めることになります。

借地権の相続

借地権を相続についてイメージが湧きにくいという方も多いのではないでしょうか。相続だけでも大変ですが、借地権にまで触れるとややこしいといった印象もあるでしょう。

借地権は、借家借家法という法律に定められているのですが、建物の所有を目的とする地上権または土地の賃借権を言います。実際は、ほぼ土地の賃借権です。
なんで相続の場合に借地権が特別に問題になるのでしょうか。それは借地権の次の三つの性質が特に問題を引き起こしているのです。

第一に、借地権は家の存続基盤となっているので、存続期間が長く更新が前提となっているということです。だから、途中で相続が起きたら残りの期間どうするのっていう問題が出てきます。第二に、借地権の譲渡には地主の承諾が絶対条件とされていることです。借地権を譲渡するときにとにかくこの地主の承諾が問題になります。第三に、借地権は公示されないことです。借地権を土地の登記簿に登記することはできるのですが、登記には地主の同意が必要です。地主が余計な登記を好むわけもなく、普通は登記されません。建物を相続したけど、借地権がなかったなんてこともよくあります。

このように、借地権には独特の性質があり、法律関係が複雑になりがちです。そして、借地権を相続するとなったら複数の相続人が絡みさらに問題は複雑になります。だから借地権の相続トラブルは多くの人が抱えているのです。借地権を相続したら専門家に相談することが絶対となります。